アーティスト・角木正樹（ツノキ）は、 “ アスバイト ” というユニットでアート活動をしていた。当時は写真作品というのとは少しニュアンスが違っていた。写真的テクニックや見せ方などは二の次で（私的見解）、どちらかというと“ 被写体そのもので遊ぶ ” ような作品であったように思う。

それがここのところ、ある種写真としての作品性に重きを置く方向に変化してきているように感じられる。写真のジャンルはというと、ストリートフォト。彼の場合、いわゆるコンセプトなどの作品的加工や付加もない。
自分にヒットして飛び込んできたものを迷いなく「えい！撮っちゃえ」と、シャッターを切って捕らえた瞬間勝負のリアル作品だ。特別な演出も、特別なあしらいもない。あえて言うならば、ツノキ特有の見方・捉え方で被写体を捕まえることに特化している。だから力強い。美に食い込まない、アートに走らない生のツノキ写真が、今回ABサイト内で告知している展覧会では、とくに露骨に溢れ出しているはず。タイトルのようなカタカナイメージのいわゆる可愛いピュアというのは皆無だけれど、誰もが目にしたことがあるような身近かで気楽な情景が、ツノキならではの視点と観点でとってもピュアにおさめられている。そこのところを、キライはキライ！好きは好き放題で、自由気ままに楽しんでいただければと・・・思いマス。

＊ちなみに、展覧会のフライヤーとして配布されていたカードには１枚ずつそれぞれに違う作品がプリントされていますが、ネタバレしないよう、それらはギャラリーでは展示されていません。もちろん、ここでご紹介している作品も。ぜひとも、まっさらな気分でご鑑賞を・・・！

角木正樹　写真展「ピュア」
日時：2019年10月3日（木）〜22日（火）
12:00〜20:00 / 土日祝　〜19:00
定休日：水曜・第2土曜
場所：オソブランコ
大阪市浪速区幸町1-2-36-2F
TEL: 06-7504-4332