2018.2.10

wakameだるまin群馬

だるまといえば、日本全国いろいろなところでつくられていますが、多くの人が知る代表的な産地は、やっぱり群馬県の高崎市ですね。だるまづくりは、空っ風の吹く高崎特有の乾燥した気候が適していたことから、農閑期の副業として年々盛んになったといわれています。
そんな高崎に足を運び、匠の技に触れたいとwakameはずっとずっと思っていました。その長年の思いが叶い、2月某日、ついに高崎だるまの職人さんのもとへ訪ねていくことに。なんでもその工房で高崎だるまの絵付けをさせてもらえるワークショップがあるとかで、まずはそこから始めることにしました。

彼女のだるまへの熱い思いが通じたのか、ジャンルは違えど同じくだるま作家であることを伝えたことが影響したのか(たぶん両方だと思いますが)、そこの主人と思われるベテランの職人さんは えらくwakameに親切に高崎だるまのことを説明をしてくれたり、工房を見学させてくれたりしました。それはもう他のお客さんとは比にならぬくらい・・・。

そして、匠が言われたほんの短い言葉から、言葉では到底表しきれないメッセージを彼女は篤く篤く受け取ったのです。「つくっていて楽しいということが何より。その気持ちを強く心に留めることが大事なんです。」
職人としてだるまを生み出していくことに従事する匠の言葉にはとても重みがありました。

人生においても、職人としても大大先輩の匠のもとでは、緊張もあってか、だるまの絵付けもいつものように筆が進みません。そんなwakameに、「筆が進まないのは、心を込めてくれいる証拠。そのほうがいいものができるんですよ。」とあたたかい 言葉をかけてくださいました。
wakameがそうした匠の言葉に、それこそ言葉にならない感動と感謝の気持ちでいっぱいになっていたのがよく伝わってきました。
この先、どこに行っても、どんなかたちでもだるまづくりがライフワークになりえることはいうまでもありません。さらに、匠との出会いと高崎だるまに触れたことが、またwakameにとって何か新しい門扉を開く大きなきっかけになったのでは・・・。それがいつどのようなかたちで生まれてくるのか、いまはゆ〜っくりと、待っていたいと思うのです。
(文:阪上寿満子)