人気の頂点をとっくの昔に迎え、すっかり大御所になってしまった少女時代。
韓国では若いガールズグループが日々誕生していますが、今、あえての少女時代。
書き手の推しメンであるティファニーを通して少女時代を、そして、少女時代を通して知り得た韓国のアレコレをつらつら綴っていく不定期ページです。
イラストは、モードな女性を描けば右に出るものナシの弓削ナオミ先生が担当してくださいました。

イラスト:弓削ナオミ 文章:三上いくこ
第1回

ティファニー? ティパニ??

少女時代については、すでにあちらこちらで語り尽くされている。
美脚だのスタイルが良いだのという一般的なイメージだけでなく、どこがどう良いのか、日本のアイドルとどう違うのか……。
それはYouTubeなどの動画サイトで一度じっくり見れば多分理解できるし、すでに世間に出ている熱のこもった大量の記事やブログを確認してもらうほうが良い。
なので、ここでは少女時代メンバーの一人であるティファニーや、そこから枝葉のようにして知った韓国事情などを語っていきたい。

最初、一番気になったのは「韓国人なのに、ティファニー!?」だった。
彼女は典型的な東洋美人。どこからどう見ても西洋的な香りがする顔立ちではない。
なのに、欧米人っぽい名前という違和感。
日本人なのに『スザンヌ』みたいな違和感。
スザンヌの場合は、逆に西洋人的顔立ちなので、純然たる日本人であることに違和感があるが。。。
と、まぁそれは置いておいて、ティファニー問題については、ググるとすっきり解決した。
彼女は、在米韓国人だった。
本名は、ステファニー・ファン。
15歳でスカウトされ、親の反対を押し切ってたった一人でソウルへ渡ったというのが、妙に心惹かれた。
そうして徐々にMVだけでは飽き足らず、韓国の音楽番組やバラエティなど、少女時代が出演している番組を掘り下げていくことになるのだが、次に気になったのは、「ティパニってニックネーム!?」だった。
まったく韓国語はわからないが、ティファニーは『ティパニ』と呼ばれている。
どうやら日本語の『ファ』が、韓国語では『パ』になるらしい。
ドレミ『ファ』ソラシドは、ドレミ『パ』ソラシド。
ファイルは『パイル』。ソファは『ソパ』。サファイアは『サパイオ』。
でも、ファッションは『ペション』で、ファミリーは『ペミリ』、ファンは『ペン』と、なぜか『ぺ』。
『ファ』が『パ』か『ペ』に変わることには一定の法則がありそうだが、よくわからない。だが、とにかく韓国語っておもしろい!
そして、少女時代の歌を聴いていて気づいた。
韓国語には、日本語と同じ発音の言葉がたくさんある。
『記憶』、『約束』、『三角関係』、『気分』、『無理』、『意味』などなど。
正確に言うと『意味』は『ウィミ』など多少の違いがあるものの、漢字由来の単語には同じような発音のものが多い。
元をただせば、漢字の国・中国がアジア圏でいかに絶大な力を持っていたかがわかる。
と、そんなややこしい政治的な話がしたかったわけではないが、少女時代に興味を持たなければ、知り得なかったお隣りの国・韓国についてのアレコレ。
そんなことも少しずつ、この連載で掘り起こしていければと思っている。